読破:【傲慢と善良】

マッチングアプリで連絡していた子におすすめされた「傲慢と善良」を読み終わった。

ざっくりとした内容としては、

マッチングアプリで出会った30代カップルが結婚直前で彼女が行方不明になってしまう。彼女が行方不明になる前にストーカーに遭っていたかもしれないということを言っていたので、彼女の過去を調べていくうちに…という話であった。

話のテーマとしては、婚活であったり、結婚観、人生の決断というのであった。

読んでいくうちに彼氏側の話が出てくるのだが、本当に共感してしまうことも多く、

今までの思っていたことを言語化されてとても心を抉られていった。

 

彼氏が彼女が以前に使っていた結婚相談所に行くところがあるのだが、

その時の言葉が正論でぶん殴られている感覚になった。

 

・三十にもなれば仕事も安定し、趣味や交友関係もそこそこ固まって、女性も男性も生活がそれなりに自分にとって心地良いものになりますから。けれど、そのまま、変わらないことを選択する勇気もない。婚活をしない、独身でいるという、ということを選ぶ医師すらないのです。

・自分にはこの人じゃない、ピンとこない--

   他人から理想が高いのではないかと指摘されるとたちまち否定されます。理想が高いなんてとんでもない。ただ、今回のお相手が合わなかっただけで、自分は決して高望みをしているわけではない。自分が高望みできるような人間でないことはわかっているし、と。とても謙虚な様子で、ムキになられて。。。

 「皆さん、謙虚だし、自己評価が低い一方で、自己愛はとても強いんです。傷つきたくない、変わりたくない。高望みをするわけじゃなくて、ただ、ささやかな幸せが掴みたくないに、なぜ、と。」

・現代の日本は、目に見える身分差別はもうないですけれど、一人ひとりが自分の価値観に重きを置きすぎていて、皆さん傲慢です。その一方で、善良に生きている人ほど、親の言いつけを守り、誰かに決めてもらうことが多すぎて、“自分がない”ということになってしまう。傲慢さと善良さが、矛盾なく同じ人の中に存在してしまう、不思議な時代なのだと思います。

・ピンとこない、の正体は、その人が、自分につけている値段です。

 値段、という言い方が悪ければ、点数と言い換えてもいいかもしれません。その人が無意識に自分はいくら、何点とつけた点数に見合う相手が来なければ、人は“ピンとこない”といいます。-私の価値はこんなに低くない。もっと高い相手でなければ、私の値段とは釣り合わない

 ささやかな幸せを望むだけ、と言いながら、皆さん、ご自分につけていらっしゃる値段は相当お高いですよ。ピンとくる、こないの感覚は、相手を鏡のようにしてみる、みなさん自身の自己評価額なんです。